レザークラフターならいつかは欲しくなる道具。
革漉き機!
とは言っても革漉き機は何十万もする機械。
よし、じゃあ、ちょっとポチってみるか。
とは当然いきません。
かなり覚悟が要りました。
奥さんを説得する覚悟が・・・
革漉き機、買うなら新品?中古?
革漉き機の購入を検討している人なら、色々と下調べをすると思います。
結論から申し上げますと初めて買う人は新品をお勧めします。
革漉き機と言えば西山製作所のNIPPY(ニッピー)が有名。
オシャレなアトリエを持つ作家さんのインスタにはNIPPYの革漉き機が映えていたり。
NIPPYの革漉き機には現行モデルNP-202がありますが、新品でも30万円越え!
では中古で探す!?
ニッピーの革漉き機はヤフオクなどの中古市場で10万円~見かけますが、これを買うのは博打行為に等しい。
よほど、工業製品に精通していて修理をできる人でないと余計に出費がかさむと言われてます。
しっかりと専門業者が整備をした物なら安心ですが、そうなると中古でも18万円以上してしまいます。買ったけど自分ではどうにもならなかった、修理に出そうと思っても往復の配送料だけでも1万円オーバー。
かっこよさからニッピーの革漉き機は欲しくて溜まりませんでしたが、リスクを鑑みて諦めることにしました。
そして次に候補に上がったのは、新品の革漉き機。
私の場合は作業部屋(屋根裏ロフト)の都合上、よりコンパクトであることが求められました。
すると検索でヒットしたのが大阪でミシンや革漉き機を取り扱う会社のダングマンと言う中国製の革漉き機(税込158,000円)。
ここの会社の取り扱いには卓上型の革漉き機があったのです。
そしてもう一つが今回購入したZITTOOLS(株式会社ザマ貿易)さんのタキングと言う台湾製の革漉き機(税込177,650円)
価格差は2万円ほどしかなく、卓上型だけで考えたら〇ングマンの方が優勢。
ですが、たまたまYouTubeでこの2台を比較している動画に巡り合うことが出来て最悪の事態を免れたのです。
この動画を見ていなければ中国製品を購入してしまい、革漉き機なんてこんなもんなのかと思っていたでしょう。
さて、タキングを買うことに決めたものの、屋根裏に置くために何かいい方法はないか考えました。
脚台の脚の長さを短くカスタマイズ
そこでZITTOOLSさんに直接相談。
作業場所が屋根裏なので胡坐や正座をしながらでも操作できる高さの台に出来ませんか?
当初は本当にこんなイメージでしたが、担当者さんが丁寧に説明をしてくれました。
モーターの取り付けの都合上そんなに低くは出来ないのと、
踏み込みペダルも外すと逆に作業しにくくなります。
そういう訳で、胡坐や正座は諦め、小さい椅子に座りながら作業出来る高さを提案してもらいました。
それが台の天板までの高さ59cm(キャスター込み)
脚台の加工代は発生しましたが、これで現実に近づいてきました。
最終的に見積もりをもらい発注。
年をまたいで約一か月ほど待ち、ついに念願の革漉き機を工房に招き入れました。
続いては屋根裏にセッティングするうえで苦労したことをシェアさせて頂きます。
私の様に屋根裏で作業をする革職人さんが全国に何人いるのか知りませんが。
革漉き機の重さを舐めてはいけない
さて、革好き機はヤマトの家財便で送られてきました。
とても重そうに玄関の中まで運ぶクロネコのドライバーさん。
そう、革漉き機の重さは40kg。
これを両手で持ち屋根裏に続くロフトの階段を登る時、頭の中には後悔の二文字が・・・
手に食い込む革漉き機の角。
今にも折れそうなロフトの階段。
後ろ向きに階段を一段ずつ登る恐怖。
あともう少し!
登り切った時に革漉き機を膝の上に乗せたら、今度は腕の疲労から下ろせなくてなってしまい、まるで江戸時代の拷問石抱き状態に。
なので屋根裏に搬入する際はそれなりの覚悟を持って行ってください。
屋根裏に設置した革漉き機<TK-802BL>
拷問に耐えた後の脚台の搬入はめちゃくちゃ簡単でした。
40kgの鉄の塊を運んだ後の脚台は軽いのなんの。
こうして無事に設置完了。
高さ30cmのスツールに座ると丁度良い高さ。
丈夫で座り心地も良い。コスパ最高なスツールです。
ペダルを踏む時に少し膝が当たるので足に角度を付ける必要がありますが、慣れてしまえば気になりません。
番外編:DIYで取り付けたダストBOX
ZITTOOLSさんの革漉き機には最初から屑スロープが付いています。
革を漉いた後に出る革くずが滑り落ちる滑り台みたいな装備。
↑これです。
この下にゴミ箱とか置いておけば楽ちんですね。
ところが、私のように省スペースに革漉き機を設置するとなると機械の付近にゴミ箱なんて置けません。
なので、私は今回スロープを無くしました。その分値引きも♡
ちなみに革漉き機を下から覗くとこうなっています。
本来であればここにスロープが付いていた訳です。
そこで、私はDIYで革くず入れを取り付けることに。
幅と奥行きを考慮しながら探し出したのはAmazonで見つけた机下引き出し。
この引き出しフタの部分をくり抜きます。
厚みがあるのでカッターを何回も往復させて切り出します。
くり抜き完了!
もともと商品に付属していた両面テープ。
脚台の裏に貼るために少し加工します。
取り付けて完成。
両面テープの粘着が弱ければ、ビス止めにしようと思います。
下から覗くとこんな感じです。
ほぼほぼピッタリ!
漉いた後の革くずもしっかりキャッチ!
透明だからゴミのたまり具合も一目瞭然。
自分だけの革漉き機にカスタマイズも出来てテンションも爆上がりです。
これで作品の幅も広がるので更にモチベをあげて取り組みます。
それにしてもタキングの革漉き機はカッコイイ!
どのアングルから見てもうっとりしてしまいます。
ついつい写真ばかり撮ってしまいます。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
今回紹介したアイテムと革漉き機を知るために購入した本です。
作業部屋をお見せしたのでこちらの記事も紹介させていただきます。