レザークラフトを始めたいなあ、でも半裁は高いしな、先ずは練習用にハギレを買ってみようかな
そう思う人は少なくないと思います。
私も10年前はそうでした。
それこそ、始めたばかりの頃はタンニン鞣しとクローム鞣しの違いも分からず、革はなんでも経年変化する物だとばかり思っていました。
なので、ヤフオクで格安の革を見つけて購入してはイメージと違っていたり、加工しにくかったりした記憶があります。
そこで、これからレザークラフトを始めたいなと思っている人に向けて私の失敗から学んだ経験をお伝えしたいと思います。
ただあくまでもこの記事はタンニン鞣しのヌメ革でレザークラフトを楽しみたいと思っている人を対象にしていますのでご了承ください。
ハギレを買うならどこがいい?
ヌメ革のハギレを安心して買うなら専門のショップをお勧めします。
ここで言う安心してと言うのはその素材が確実にヌメ革である事を意味しているので、形や大きさなどは選べないのが普通なのでそこはご理解下さい。
レザーマニアさんは革ハギレはもちろんのこと、カットレザーの取り扱いもダントツではないでしょうか。
私も今までで一番こちらのハギレを購入していました。
レザーマニアさんは楽天市場もあります。
次に協伸レザーオンラインショップさん。ここのメリットはハギレ購入の場合でもある程度のリクエストに応じてくれること。
例えば「黒い革を多めに」や「2.0mm以上の革を多めに」など聞いてくれます。
この辺で購入すれば間違いないです。
ただ、この紹介した革ショップだと重量販売なので、大きさもまちまち。
だから、もう少し量もあってより安く買えるヌメ革ハギレを探したくなりますよね。
ヤフオクでヌメ革を購入する際は表記を100%信じてはいけない
ヤフオクとかメルカリでハギレを購入するのはダメですか?
ダメではありませんが、私の過去の失敗談を踏まえて注意点をお伝えします。
私は過去にヤフオクで落札した「ヌメ革ハギレ」「栃木レザー」と記載された物が実際は届いたら違っていた事がありました。
でもそれに気付けたのは私が10年栃木レザーやヌメ革に触れてきたから判別出来たことなんです。
革職人をやっていればヌメ革のタンニンの匂いが分かりますから。
これがもしレザークラフトをこれから始めようと思っている人の手に渡っていたら
「ヌメ革ってこんな感じなんだ」
「栃木レザーってビミョー」
と言う誤った認識になってしまう事を危惧し、今回この記事を書くことにしました。
タイトルに「ヌメ革・栃木レザー・ベジタブルタンニン」と記載されていても、100%信用してはいけません。
まずは販売している人が、どんな人か確認してください。
ヤフオクユーザーならプロフィールや評価欄を確認するのは知ってます。それ以外に革のハギレを購入する時にチェックする所があります。
出品者は革職人?個人業者?
出品者がレザークラフター(革職人)なら間違いなく、その作業で余った革なのでそのハギレの表記に偽りはないと思います。
これが革素材だけを出品している業者や個人物販のアカウントの場合が注意が必要です。
革素材だけしか扱わないヤフオクアカウントはタンニン鞣し、クローム鞣し、どちらの革も扱っていることが多いです。
しかも、その様な業者アカウントは様々な流通経路からアウトレットの革を仕入れて販売しているので、最終的にその革の出所や素材の詳細までは知らないケースがあります。
だから仕入れ元が「これ、ヌメ革ですよ」「栃木レザーですよ」と言ってくれば、それを信じてそのまま販売している場合があります。
ヤフオクの場合、革素材ばかりを扱っている個人業者が必ずしも“革のプロ”だと思わない方が賢明です。
素材に関する不安はこの質問で解決!
どうしても出品している革で気になる物があった場合はこんな質問をすれば良いでしょう。
あくまでも商品名に「ヌメ革、タンニン鞣し、栃木レザー、姫路、本ヌメ、フルタンニン」などと書いてある出品物に対してです。
「この革は可塑性(かそせい)ありますか?」
ヌメ革は濡らして形を変えるとそのままの形状を保つ性質があります。
つまりヌメ革は濡らせば形を変えられるという事なんです。
例えば雑巾のように絞れば乾いた後もそのままに(笑)
または丸めるだけでもこんな作品も作れるわけです。
その出品物で試すかどうか分かりませんが、この質問に答えられない業者はシロウトです。たとえ革に厚みがあってもクローム鞣しの牛革の場合は吸水性も悪く、いくら濡らしてカタチを変えてもふにゃふにゃです。
「“栃木レザー”との事ですが、どこの卸業者から購入した物ですか?」
この質問の時に、正規取り扱い店の名前が出てこなかった場合も怪しいと思った方がいいでしょう。材料屋が材料屋から買い付けてる物に良い物はありません。
ちなみに代表的な以下のショップなら安心です。
お得感に惑わされずに本物のヌメ革を見つけてください。
それでも一度は半裁を購入することをお勧めしますし、やや値段は高くなりますが信頼できる業者で販売している定尺サイズ(切り売りされたレザー)のヌメ革を購入して革の質感や匂いを確かめるのも勉強になると思います。
この記事がレザークラフトを始める方の一助になれば幸いです。