革にはそれぞれ部位ごとに特性があります。
その特性を知っておけばレザークラフトもより楽しめますし、作品作りにも役立つ知識となります。
この記事は牛ヌメ革の部位の中では価値は低く、しっかりとした作品(財布や鞄などの小物)には向かない部位を使って何が出来るのか、その可能性を紹介します。
革の部位に関してはこちらの記事で紹介してますのご参照ください。
ヌメ革のベリーはデメリットだらけ?
ベリー(英語でBelly)とは牛革の腹の部分。
お腹ゆえに繊維密度も粗く強度も弱い。
デメリットだらけな部位。
いえいえ!そんなことはありません。
厚みさえ残しておけば生まれ革れます!じゃなくて変われます!
厚みを活かすからこそ出来るカタチ
ヌメ革は財布や小物などしっかりとした製品に使われる部位は繊維密度も高い部位を使うのは当然です。
そうしないと製品の耐久性に影響が出るからです。
ではベリーは捨ててしまう部位でしょうか?
↑仕入れた時は半裁4枚分のベリーでしたが、厚み4ミリを活かしてトレイや皿、マウスパッドを20個以上作りこれが最後の残りです。
1ミリ以下となると強度を必要とする作品には不向きでしょう。
でも、それ以上の厚みがあればアイデア次第で面白いものができるかも?
それがレザークラフトの醍醐味です。
革の種類によって、同じ厚みでもその性質が違うので、それを知るのも勉強になると思います。
そして、今回見て頂きたいのは最後の最後まで捨てずに作った作品です。
水で濡らして丸めたら?
先ずは細長く革の繊維の方向を意識して細長く切り出しました。
幅は10cm〜15cmほどで。
この2枚で作ってみます。
では早速水で満遍なく濡らしましょう。
丸めます。ただ丸めます。笑
こんな感じになりました。
これを乾燥させた後にしっかり保革クリームを塗ります。
あとは丸い土台を接着して完成です。
ちなみに厚手のベリーでおすすめなのは姫路産の昭南ヌメのベリー。
伊藤登商店さんでも扱っている栃木レザーのサドルベリーもおすすめです。
ベリーdeペン立て
ハギレdeマウスパッドというシリーズがあるんですけど、それのペン立てバージョンです。
ネーミングはこの記事を書いているときに浮かんだので、現在販売中(ヤフオクショップ)の商品名にはまだ採用されてませんが。
商品の大きさの都合上、ヤフネコ(700円)になるので送料込み出品だと値段が高く感じられてしまうのが残念ですが。
土台もあるのでしっかり自立安定したペン立てです。
ベリーという素材上、同じ物は二つとないのがこの作品の魅力です。